15分単位の切り捨ては違法? 労働時間は1分単位で数えるのが原則
「15分未満は切り捨て」というタイムカードの計算は、法律上は認められていません。毎日の数分でも、1か月、1年で積み重なると大きな額になります。
2026年10月6日更新
結論
- 労働時間は1分単位で数えるのが原則です。働いた分の賃金は全額払わなければならず(労働基準法第24条)、1日ごとに15分・30分単位で切り捨てる計算は認められていません。
- 例外として認められているのは、1か月の残業時間の合計で30分未満を切り捨て、30分以上を1時間に切り上げる処理などに限られます。
- 働く人に有利な切り上げは問題ありません。
- 指示された着替え・朝礼・片付けの時間も、労働時間に入ります。
労働時間は1分単位が原則
給料は、働いた時間に対して全額を払うのが原則です(労働基準法第24条)。そのため、タイムカードの「15分未満は切り捨て」「30分単位で計算」のように、毎日の労働時間の端数を切り捨てる計算は、働いた時間の一部の賃金を払わないことになり、認められていません。残業代についても同じです(第37条)。
切り捨てられると、いくら少なくなる?
例時給1,200円、毎日7分ずつ切り捨てられる場合
- 1か月(20日):7分 × 20日 = 140分
- 給料:1,200円 × 140分 ÷ 60 = 2,800円
- 1年:2,800円 × 12か月 = 33,600円
15分単位で切り捨てる職場なら、1日に切り捨てられるのは0〜14分です。平均して1日7分ほどとすると、目安はこのくらいになります。
認められている端数処理
事務を簡単にするため、次の端数処理は通達(昭和63年3月14日 基発第150号)で認められています。時間の端数をまとめるのは、1日ごとではなく1か月の合計です。
- 1か月の残業・休日労働・深夜労働のそれぞれの合計に1時間未満の端数があるとき、30分未満を切り捨て、30分以上を1時間に切り上げる
- 1時間あたりの賃金や割増賃金に1円未満の端数があるとき、50銭未満を切り捨て、50銭以上を1円に切り上げる
- 1か月の賃金の支払額に100円未満の端数があるとき、50円未満を切り捨て、50円以上を100円に切り上げる(就業規則で定めた場合)
働く人に有利になる切り上げ(たとえば1日ごとに15分単位で切り上げる)は、問題ありません。反対に、5分の遅刻を30分の遅刻として給料を引くような処理は、同じ通達で認められていません。
着替え・朝礼・片付けの時間
制服への着替え、朝礼、開店前の準備や閉店後の片付けも、勤務先に指示されていたり、指示がなくても事実上やらなければならなかったりする場合は、勤務先の指揮命令の下にある時間として労働時間に入ります。「タイムカードは着替えてから押す」決まりで、その時間が数えられていないなら、確かめてみましょう。
切り捨てられていたら
まずは、自分の出勤・退勤の時刻を記録しておきましょう。給与明細の労働時間と比べて、ずれが続くなら勤務先に計算方法を聞きます。解決しないときは、労働基準監督署や都道府県労働局の総合労働相談コーナーに相談できます。未払いの賃金は、支払日から3年たつと請求できなくなります。
よくある質問
「5分前には出勤して」と言われます。その時間の給料は?
15分単位で切り上げる職場なら、問題ありませんか?
タイムカードと実際の時間が違います。
残業は30分単位で、30分未満は切り捨てだと言われました。
タイムカードを押したあとに片付けをしています。
数字は計算機で
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一般的な情報であり、法律・税務上の助言ではありません。扶養や税金の扱いは、勤務先、ご家族の勤務先(健康保険組合など)、税務署や市区町村でご確認ください。